部屋をつなげる間取り変更リフォームで快適さアップ!広々空間にするためのリフォームを成功させるポイントを解説!
「家族が増えてリビングが手狭になってきた」「使わなくなった子供部屋を上手に活用したい」など、自宅の間取りが気になってくるようになったらリフォームを考えるタイミングです。新築時から変わってきたライフスタイルに合わせて間取りを変更することで、愛着のある家でさらに心地よく暮らせるとしたら嬉しいですよね。
複数の部屋をつなげる間取り変更のリフォームは、どの部屋をつなげていくかで工事の方法や必要な期間、費用などが変わってきます。今回は、部屋をつなげるリフォームを成功させるポイントについてお伝えします。
部屋をつなげるリフォームってどうやるの?
部屋をつなげるというのは、隣接する部屋同士をつなげて大きな一つの空間に間取り変更を行うということです。1階でも2階でも、より広々と過ごせるように隣の部屋とつなげてさまざまな用途で使える部屋にする方法や、デッドスペースとなった部屋を有効に使うためにつなげる方法ななどがあります。主なプランについて見ていきましょう。
・リビングと隣の部屋をつなげる
リビングの隣の部屋をほとんど使っていない場合や、それぞれが小さい部屋で開放感がない場合、大きな空間をつくるために行うリフォームです。以前はリビングの横に和室を配した間取りが多かったですが、この和室をほとんど使わないというケースが多く、リビングと一体化してリビングを広げるというリフォームは多いです。また、ダイニングとリビングをそれぞれ分けた間取りにしていて、キッチンも含め大きなLDKにしたいという場合も、間仕切り壁を撤去してひとつの空間にするリフォームをします。
・洋室2室を1室にする
寝室と書斎、洋室と洋室など、隣接している2つの部屋をつなげて1つの部屋にするというリフォームもよくあるパターンです。特に子供が独立して夫婦だけになった世帯では、子供部屋がまるまる空いた状態で放置していることが多いもの。リフォームで1つの部屋にして、趣味に没頭したり来客と過ごしたりする空間として使えば、生活空間との使い分けができて家で過ごす時間が楽しくなるでしょう。
・収納スペースを吸収する
和室の押し入れや寝室のウォークインクローゼットなど、家族構成の変化によって物が少なくなると使わなくなる収納スペースがあります。最近は物を少なくしてコンパクトに暮らすという価値観が広まってきていることもあり、収納スペースを減らして居住スペースを広げ、快適性を高めるためのリフォームをすることも少なくありません。
収納スペースをゼロにするというよりは、幅や奥行を半分に縮小しながら居室を広げたり、デスクやタンスを組み入れるスペースにして居室スペースを広く使えるようにするといった工夫ができます。特に、収納スペースの奥行を浅くすると、物が取りやすくなりますので一石二鳥と言えるでしょう。
部屋をつなげるリフォームの工事期間と費用は?
部屋をつなげることで、開放感のあるゆったりとした部屋がつくれる間取り変更リフォーム。壁がなくなるだけで劇的に雰囲気が変わるため、リフォームをした甲斐を感じやすいものです。とはいえ、気になるのが工事費用と期間。実際に工事をするとなった場合、どれくらいの工事期間と費用を見ておけばいいのでしょうか。
・工事期間
隣接する部屋同士をつなげるリフォームは、それぞれの部屋を仕切っている間仕切り壁を撤去するというのが工事のメイン項目です。それに加えて壁があった部分の床や壁・天井の補修が必要になります。
このうち、もっとも手がかかるのは床の補修です。隣接する部屋同士がどちらも洋室で、床がフローリングやタイルなど同素材であれば部分補修で済みますが、一方が洋室でもう一方が和室なら、フローリングと畳という下地や仕上げ材の厚みが違う仕上がりなので、仕上げ材をいったんはがして下地を調整し再度仕上げるという手間がかかります。部屋をつなげるリフォームは、住みながら工事を進めることがほとんど。あまり長いと生活に支障が出ることを考えると気になりますね。
間仕切り壁の撤去に加えて床や壁・天井を部分補修するのであれば3~4日、床や壁・天井の仕上げ材を全面張り替えにするなら5~6日が相場です。ただし既存部分の劣化状態によって変わりますので、壁の撤去後の工事内容を施工業者によく確認しておく必要があるでしょう。
・工事費用
工事費用に関しても、部屋をつなげるリフォームの範囲や内容によって異なります。
間仕切り壁の撤去に加えて床や壁・天井を部分補修するだけなら20~30万円、仕上げ材を全体的に張り替えるなら70~80万円が相場です。つなげた部屋の面積や下地・仕上げ材の状態、新しく選ぶ内装材のランクによって上下しますので、施工業者に現場を調査してもらった上で見積をきちんと取りましょう。
部屋をつなげるリフォームの注意点は?
2つの部屋を1つにつなげるリフォームをするには、どこでも自由にできるとは限りません。次のようなポイントに注意して進めることが大切です。
・撤去できる壁か確認する
住宅の構造によって、住宅全体の重みをどうやって支えているかは異なります。柱と柱を組み合わせてその間に壁を立てている構造なら、住宅内部の壁は比較的撤去しやすいですが、壁と壁を組み合わせて壁本体で支えている構造なら、壁に荷重がかかっているので撤去できない壁があります。
また、耐力壁と呼ばれる構造上重要な壁は、たとえ住宅内部の壁であっても撤去できません。柱から必要な幅だけ残して撤去という形になり、完全に1つの空間にはならない場合がありますから、施工業者にどのような形になるのかをよく確認しましょう。
・既存部分とリフォーム部分との差が出やすい
間仕切り壁を撤去して、床や壁・天井を全面的に張り替えるのであれば問題ありませんが、費用を抑えるために一部補修にする場合は、既存部分とリフォーム部分とで色や質感の違いが出ます。新築から10年程度経っていると同じ品番のフローリングや壁紙はほぼ廃番になっていますので、どうしてもつぎはぎな印象になってしまうのです。せっかく1つの大きな空間にするのですから、特に来客も入る場所であるリビングは、内装もあわせてリフォームするのがおすすめ。
また、収納スペースとつなげる場合、部屋側には断熱材が入っていても収納スペース側には入っていないといった問題があります。全体が同じ条件でないとエアコンが効きにくくなったり結露が起きやすくなりますので、下地が同じ条件でそろうようリフォーム時に調整しておくといいでしょう。
・マンションなら管理規約の確認が必要
戸建なら所有者は施主ですから何も問題はありませんが、マンションの場合はリフォームしたい内容が決まったら管理会社に相談し、管理規約に反していないかを確認する必要があります。
よくあるのは、防音性の問題で床や壁に使用する仕上げ材が限定されているということです。カーペットや畳をフローリングにするのは禁止されているマンションもありますので、注意が必要です。また、リフォームによって照明器具やコンセントの位置が合わなくなる場合は、配線を分岐したり増設したりしなければいけませんが、これもマンションの場合は自己判断で進めず管理規約を確認する必要があります。
部屋をつなげるリフォームは、開放感をアップさせる効果が高い人気のリフォームです。どういった暮らし方をしたいのかをまずしっかり決めた上で、施工業者と相談しながら進めていってくださいね。