アパートのキッチンリフォームを成功させるポイントは?使いやすいキッチンについて解説!
築年数が経ったアパートの部屋で気になる箇所といえば、毎日使うキッチンですね。使用頻度が高く汚れが発生しやすいキッチンは、湿気や油などの影響を受けやすく、水まわりの中でも劣化が進みやすい箇所です。
せっかくリフォームするなら快適に使えるようにしたいのが本音。しかしアパートのキッチンはスペースも限られているため、どうすれば快適性がアップするのか不安な人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、アパートのキッチンを使いやすくする上手なリフォームのポイントについて解説します。
アパートでもシステムキッチンが設置できる!
築年数がかなり経っているアパートの場合、設置されているキッチンはたいていセパレートキッチンです。セパレートキッチンとは、シンクがついた調理台部分とコンロ台部分とがそれぞれ単体のユニットになっていて、横に並べてキッチンとして設置するものです。
対して、よく知られているシステムキッチンは、ワークトップと言われる天板部分が一枚になっていて、その下に収納キャビネットや食器洗い乾燥機などを並べていくものです。
アパートなどの集合住宅ではコンパクトなサイズのキッチンが多いため、ユニットサイズが小さめのセパレートキッチンで対応するのが一般的でした。その後システムキッチンが誕生しましたが、アパートのキッチンスペースに対応できるコンパクトなサイズがなく、発売されてしばらくはアパートに採用されることがほとんどありませんでした。
しかし、最近はコンパクトサイズのシステムキッチンが出てきたため、アパートのキッチンリフォームでも主流になってきています。
システムキッチンは天板が一枚なのですっきりしており、収納キャビネットの種類が豊富です。セパレートキッチンのようにコンロやIHヒーターをガス台部分に据え置くのではなく、天板に開けた開口部に落とし込む形で設置しますので、加熱機器周辺の掃除がとても簡単。
部屋の付加価値を高めるためにも、これからアパートのキッチンをリフォームするならシステムキッチンを選ぶのがおすすめです。
使い勝手のよさをアピールできるキッチンにリフォームしよう!
キッチンをリフォームする場合は、単に本体を交換して設備を新しくするというだけではなく、使い勝手をよくするための工夫を取り入れたいものです。そのポイントをいくつかご紹介しましょう。
・掃除のしやすさ
キッチンの中でも特に汚れやすいのは加熱機器まわりです。加熱機器の横や前の壁は調理によって油汚れがつきやすく、キッチン掃除の中でも特に手間がかかるため苦手意識を持っている人が多い箇所です。この壁面を壁紙クロスではなくパネルで仕上げると、掃除の手間をかなり減らすことができます。
またキッチン本体の扉は鏡面仕上げを選ぶと、汚れがつきにくくとれやすいです。鏡面仕上げとは鏡のように反射するツルツルとした仕上げのこと。キッチンの照明のあかりも反射しますから、高級感が出るのもうれしいですね。
・収納のしやすさ
セパレートキッチンの場合、収納キャビネットはほとんどが開き戸タイプです。片開きもしくは両開きの扉を開けて物をしまったり取り出したりしますが、システムキッチンの場合はスライドタイプを選べます。スライドタイプは奥まで手が届きやすく、腰や足への負担も軽いのでおすすめ。
・湯温調整のしやすさ
築年数が30年以上経っているアパートでは、シンク部分で使う水栓金具がツーバルブ式になっていることが珍しくありません。ツーバルブ式とは、お湯とお水とそれぞれ単独のバルブがあって、それぞれの吐水量を調整しながら湯温調整をする水栓金具です。調理中は手が汚れやすいですが、お湯やお水を出すにはそのままバルブを触る必要があります。また、好みの湯温にするには都度バルブをひねって調整しなければいけません。
キッチンをリフォームする際は、シングルレバー水栓がおすすめです。シングルレバー水栓は、あらかじめ設定した適切な温度のお湯をひとつのレバーで出したり止めたりできるというもの。手が汚れていても手の甲などを使って簡単にお湯やお水が出せます。
片手で水栓を操作できる、いつでも適した温度のお湯が出せるというのはかなりストレス軽減になります。毎日何度も使う場所ですから、リフォームする際には外せないポイントと言えるでしょう。
・扉の色
使い勝手というよりも快適性につながることですが、キッチンの扉の色は室内全体の内装に合わせて選びたいもの。セパレートキッチンの場合はホワイトと木目の2種類程度しかありませんでしたが、システムキッチンだとホワイトと木目以外にもカラーバリエーションがあります。
特にダイニングやリビングからキッチン本体が見えるレイアウトの場合は、内装とフィットする色にして統一感を出すとおしゃれな雰囲気になります。
レイアウトもあわせてチェックしておこう!
アパートのキッチンスペースはあまり広くないことが多く、食器棚や冷蔵庫を置くとぎりぎりのスペースで調理せざるを得ない場合があります。キッチンのリフォームをするなら、同時にレイアウトをチェックしてより使いやすくしたいもの。
たとえば独立タイプのキッチンの場合、ダイニングやリビングとの間にある間仕切り壁を大きく開口して対面タイプのキッチンにするというリフォームができます。壁を一部開口するため開放感がかなりアップします。また家族や来客と会話しながら調理することもできます。
逆に、ダイニングやリビングとキッチンが同じ空間になっている場合、間仕切り壁を立ててキッチンスペースを独立させるという方法もあります。オープンになっていると乱雑になりがちなキッチンが丸見えで、調理中の音やにおいがダイニングやリビングにもれやすいですが、そういったデメリットを解消できます。
調理が目的であるキッチンと、くつろぎや団らんが目的であるダイニングやリビングとを用途に合わせてあえて仕切るメリットは、スペースの住み分けができる点です。間仕切り壁を天井までにせず腰壁程度の高さに押さえておけば圧迫感はなく、新設した壁に棚をつけたりすれば収納スペースが増やせるので便利ですね。
家族構成やライフスタイルにキッチンのレイアウトが合っているのか、リフォームする前にしっかりチェックしておきましょう。
ただし、現場の状況によってはキッチンのレイアウトを変える、つまり配管位置を変える工事が不可の場合があります。レイアウトを変えたい場合は、まず施工会社に現場をチェックしてもらうことを忘れずに。
そして、レイアウトを考える際は既存の家具も含めてチェックすることが大切です。キッチン本体のサイズが今までと同じなら問題ありませんが、今よりも少し大きくしたいと考えているならこの作業は必須です。キッチン内に置く食器棚やワゴン、ダイニングセットなどが、キッチンのリフォームによってそのまま使えるのか、それとも買い替えが必要なのか、事前によく確認しておきましょう。
基本的には、キッチンの使い勝手をよくするためにリフォームするわけですから、工事が必要なキッチンのサイズや仕様を希望に近いプランとして優先するのがおすすめ。リフォームによって既存の家具が配置できない場合は、予算とのバランスを見ながら食器棚やダイニングセットなどを買い替えることもあわせて検討します。
女性はもちろん、最近は自炊をする男性が増えてきていることもあり、キッチンをリフォームすると住み心地がアップするのは確かです。どういったキッチンにしたいのかをしっかり検討した上で、上手にリフォームを進めたいですね。