浴室・お風呂リフォームの種類や費用・期間について詳しく解説！

タイルのお風呂は寒くヒートショックになる可能性もあったり、滑って転倒してしまったりと危険な場所です。さらに、お風呂は特に湿度が高いので劣化しやすい場所ともいえます。汚れや傷が目につきやすく、カビも生えやすい環境ですから「いつかはリフォームをしないといけない」と考えている方も少なくないでしょう。とは言え、どんなお風呂にリフォームすれば良いのかと悩むことも多いでしょう。

そんな気になるお風呂リフォームの種類やかかる費用、工事期間の目安について詳しく解説していきます。お風呂リフォームを検討している方は、ぜひご一読ください。

1.浴室・お風呂をすべてリフォームする場合

全体的にお風呂の劣化が進んでいる場合や、ガラッと雰囲気を変えてみたいとお考えの際は、お風呂をすべてリフォームすることをおすすめします。当然工事の規模が大きくなり、ある程度の費用がかかってきますが、少しずつリフォームをしていくよりも費用や依頼する手間が省かれるので結果的にお得になってきます。

種類によって大きく変わる浴室・お風呂のリフォーム

お風呂をすべてリフォームする際かかる費用について説明をする前に、お風呂の種類について知っておきましょう。大まかに分けて、ユニットバス・システムバスと在来工法によるものの2種類があります。

～ユニットバス・システムバス～

現在主流になっているのがこちらのユニットバス・システムバスです。

あらかじめ浴室の壁・床・天井・浴槽といったパーツがセットで製造されており、それらを施工現場で組み立てる浴室のことをさします。 ユニットバス・システムバスは本来ホテルやマンションを建築するために開発されたものです。部品を組み立てるだけで簡単に工事が済み、断熱性や防水性に優れているなどのメリットが多いため、近年では多くの戸建て住宅で採用されています。お風呂リフォームを検討している方の中にも、ユニットバス・システムバスを希望される方は多いかもしれません。

～在来工法～

在来工法によるお風呂はユニットバスとは対照的で、それぞれの部品を別々に組み合わせるタイプのお風呂です。ユニットバスの普及以前はほとんど在来工法によるお風呂で、築年数がかなり経っている家ではこちらが採用されている場合が多いです。壁や床がタイルになっているケースがほとんどでしょう。

浴室・お風呂リフォームの費用相場と工事期間は？

～ユニットバスからユニットバス～

工事の大まかな流れとしては、まず既存のユニットバスを解体します。次に給排水管や電気配線の調整を行い、新しいユニットバスを設置して完成になります。この一連の工事にかかる費用は30万円前後となることが多いのですが、リフォーム全体の費用には工事費に加えてユニットバス本体の商品代もプラスされることに注意しましょう。

ユニットバスの商品代はグレードによって差があり、安価なものであれば50万円前後、高価なものになると100万円ちょっとかかるものまであります。工事費とユニットバス代を合わせて、リフォームにかかる費用はおよそ80万円～130万円ほどとなります。

工事期間は、大体5日程度です。もともとがユニットバスであれば工事期間もさらに短縮することができます。

～在来工法からユニットバス～

多くのお風呂リフォームが、在来工法のお風呂からユニットバスへのリフォームです。在来工法の浴室はユニットバスの浴室とは解体方法が異なります。その分かかる手間により工事費は10万円ほどプラスされるため、費用の目安はおよそ90万円から150万円程度となります。

工事期間は、およそ1週間前後となります。 ここで注意すべきポイントとしては、在来工法のお風呂を解体したら土台の木部が腐っていたというケースがあることです。リフォームと同時にシロアリ対策も行う場合や、浴室の移動・拡張・増設などで給排水・ガスの工事が必要になる時は、想定していたより費用が高くなったり、工事期間が延びることもあります。 予算や工事期間について心配な方は、リフォームの専門業者に見積もりをお願いするなどして事前にしっかりと確認しておきましょう。

～在来工法へのリフォーム～

上記にある通りユニットバスはメリットが多く、現在主流になっているタイプといえます。そのためリフォームを検討する方のほとんどがユニットバスに変更します。とはいえ在来工法には在来工法ならではの良さがあるので、あなたも在来工法のお風呂にリフォームする可能性があるかもしれません。

在来工法の最大の魅力は自由度が高いことです。好きな部品を組み合わせることでお風呂を自由にデザインできるので、こだわりがある方におすすめします。また、家に合わせた浴室のサイズ、形に変えることができるため、限られた空間を効率よく使えることも特筆すべき点です。

こだわろうと思えばとことんこだわることができる在来工法へのリフォームの費用はピンキリです。安ければ50万円ほどで済むこともありますが、高いものを選んでいけば200万円以上かかることも珍しくありません。もちろん工事期間もこだわる分延びることになります。希望される内容にもよりますが、大体2週間～1か月ほどみておくといいかもしれません。

2.リフォームはお風呂の壁や床だけの場合

全体をリフォームするのではなく、壁や床にある傷やヒビだけを直したいという場合は、気になる部分だけをリフォームすることもできます。

壁や床だけのリフォームならば、費用はさほど高くありません。今は既存の壁や床の上にシートやタイルを貼り付けるだけで済むので、どのようなシート・タイルを選ぶかにもよりますが5万円～15万円ほどで工事の依頼ができます。壁や床をリフォームすることで見た目がきれいになるだけでなく、カビの防止や保温性の向上、滑りやすさ改善にも役立つのでおすすめです。費用があまりかからないので、浴室内の雰囲気を変えるだけであっても手軽にできるリフォームといえます。

また工期が短いことも注目ポイントです。壁や床だけの施工は1日で作業が終わることが可能なため、銭湯や温泉などの外部施設を利用しなくていいところも嬉しいですよね。

壁や床はDIYでリフォームすることができる

お風呂の壁や床をリフォームするためのタイルやシートは市販されており手軽に購入できます。これをサイズに合わせてカットし、貼り付けるだけと比較的簡単にできるので、DIYに親しんでいる方であれば挑戦してみるのもいいでしょう。うまくいけば費用を1万円～2万円ほどに抑えることもできるかもしれません。

3.給湯器を交換したい場合

見た目上では問題ないものの、水が温まるのに時間がかかる、水漏れがするなどの症状がみられるのであれば給湯器だけでも交換すると良いでしょう。ガス給湯器・石油給湯器の交換であれば、約5万円ほどの費用で工事完了には1日程度あれば十分です。電気温水器交換工事であれば、約15万円ほどの費用で工事期間は約2日間です。

お風呂リフォームがきっかけでエコキュートに変える方も少なくありません。新しくエコキュートにする場合、約40万円ほどの費用で工事期間は2日間です。お風呂リフォームと同時に行えば、工事期間の短縮にもつながります。省エネ効果の優れた給湯器であれば100万円近くかかることもありますが、先々のことを考えるとお得かもしれません。今後数年かかってくるガス代や電気代も視野に入れて検討してみましょう。

4.お得な制度を知っておこう

それなりに費用がかかるお風呂リフォームですが、場合によっては補助金を利用して負担を軽くすることができるケースもあります。知っておきたいお得な制度についてみていきましょう。

介護保険

家族の中に高齢者や障害を持つ方などがいる場合、リフォームの内容がバリアフリーにあたると認めらると介護保険による補助を受け取ることが可能です。最大で20万円支給されます。なかなか無視できる金額ではありません。

減税制度

お風呂のリフォームが省エネになる、もしくはバリアフリーになる場合、所得税や固定資産税から一部の金額が控除される場合もあります。最大で70万円が控除されます。これだけお得になる可能性があるので、調べてみてはいかがでしょうか。

その他自治体の制度

上記で紹介した制度のほかにも、各自治体独自の補助金制度がある場合もあります。リフォームの見積もりが予算オーバーになっていたとしても諦めないでください。いろいろな制度を利用することで予算内におさまる可能性もあるので、何か使える制度がないかリフォーム業者に相談してみてください。