猫と快適に暮らすためのリフォーム術！

壁紙を変えて雰囲気を変えたり、同じ家でもそれまでとは違った空間を楽しめるようにできるのがリフォーム。テレワークのために書斎を作る、家事時短のためにキッチンを最新のものに変える、家の中での安全対策に手すりを設置する、といったリフォームはもちろんですが、猫ちゃんなどのペットと暮らしている方にとってはペットも大切な家族の一員。ペットにとっても快適な家にしてあげたいですよね。そこで今回はペットの中でも猫が暮らしやすい家にするためのリフォームについてご紹介します。

 

猫のためにリフォームするのって、アリ？

猫のためにリフォームをすると言うと、暮らしとお金に余裕のある方のすること、と思ってしまう方が多いかもしれません。しかし猫のことを考えたリフォームを行うことは、飼い主である人間にとっても暮らしやすい空間になることを意味します。

後ほど詳しくご紹介していきますが、例えば猫の爪とぎ。何の対策もしていなくて壁がボロボロになってしまった、なんて声を耳にしたとはありませんか？リフォームで事前に対策すればこのような問題を未然に防ぐことができます。

また『リフォーム』というと、部屋の壁を大きく破壊するような大規模なものを想像される方も多いと思いますが、数万円から行える小さなリフォームだってあります。猫のためにリフォームすると言っても、何も特別なものだと思う必要はありません。

 

猫と暮らしていく上での問題点を解決するリフォーム

大切な家族の一員とはいえ、やはり猫は人間と違う部分も多く、問題もありますよね。問題点を洗い出しながら、その対策となるリフォームについて考えて行きましょう。

猫の爪とぎについて

猫と暮らしている家では猫の爪とぎによって壁がボロボロになっている光景をよく目にしますよね。とは言え、猫にとって爪とぎはとても大事な習慣のひとつ。やめて！と言ってしまうのもかわいそうなのです。となれば壁側に対策をするのはいかがでしょうか？

壁への爪とぎには腰壁で対策を

腰壁とはその名の通り、腰くらいの高さまである壁のこと。上の写真のように、腰までの高さとその上の壁では素材が違います。この例のように猫が爪とぎをしても滑りやすい建材を腰壁にすることで、傷がつきにくくなります。爪とぎ自体の防止を目的にする場合には、パイン材や樹脂製のパネルがよく使われます。室内を腰壁にリフォームする際の費用は1平米あたり1万円ほどを目安に考えておきましょう。

とは言っても、これまで快適に壁で爪とぎをしていた猫にとってはストレスになってしまいます。リフォームを終えた後は爪とぎ用のキャットタワーなどを購入してあげると良いですね！

 

猫のにおいについて

猫は犬と比較すると臭いが少ない動物だといわれています。しかし、全く臭わないわけではないので対策は必須です。住んでいる自分たちは鼻が慣れて気づかないかもしれませんが、来客の際に実は「なんだか臭うな？」と思われていたら嫌ですよね。

臭いを吸着する壁紙・天井にリフォーム

消臭剤や空気清浄機を使うのも臭い対策には有効ですが、おすすめしたいのが臭いを吸着するタイプの壁紙・天井に変えること。ペットの臭いだけでなくｍキッチンの生ゴミの臭いやトイレの臭いにも効果を発揮するので、ペットのいる部屋だけではなくついでに家全体をリフォームしてしまう、というのも良いかもしれません。もし余裕があれば床材もペット用にリフォームしてあげましょう。臭いを吸着するだけでなく滑りにくく転ばないようにしてあげるのも、リフォームでペットのためにしてあげられることのひとつです。

 

猫が喜ぶリフォームをしよう！

ペットドアを取り付けてあげる

猫はとても賢いので、ドアの開け方を覚えて勝手に部屋を移動してしまいます。猫には開けたドアを閉める必要なんてありませんから、当然開けたら開けっ放し。寒い冬にドアを開けっ放しにされたら、寒いし暖房費はかさむし…人間としては困りますよね。かといって猫がドアを開けられないようにしてしまうのも自由を奪うことになりかわいそうです。

そこでおすすめしたいのが壁やドアにペットドアを設置すること。これなら猫もドアを開けずとも簡単に家の中を移動できますし、ドアが開けっぱなしになることも、「ニャー！！！（ドアを開けて～！）」と毎回呼ばれることもありません。

ペットドアを設置する際はリフォーム業者にお願いするのがおすすめです。「ドアくらいなら自分でもできそう！」とDIYに挑戦したいと思われる方もいるかもしれませんが、ペットドアの設置は想像より手間も時間もかかます。もし失敗したらドアや壁をダメにしてしまうことになりかねませんので、業者に依頼しましょう。

 

猫がくつろげる場所を用意してあげる

猫といえばダラーッと体を伸ばし、うとうとしながらひなたぼっこをしている姿が目に浮かびませんか？ぜひ日当たりの良さは大切にしてあげたいですね。あえて意識しなくても十分日差しが入るという家も多いかと思いますが、日の差す場所へ意識的に猫のリラックススポットを作ってあげましょう。そんな場所におすすめしたい素材が無垢材。人間よりも低く床に近い場所で毎日を送る猫にとって、床の肌触りはとても重要なのです。

 

キャットウォークを設置！

いつの間にか高いところに佇んでいるのが猫という生き物。姿が見えないと思ったら本棚やカーテンレールの上でくつろいでいた、という経験がある方も多いのではないでしょうか。そんなやんちゃな猫のために、キャットウォークを設けてあげましょう！喜んでくれること間違いなしです。

キャットウォークを設置する際は長さに注意が必要です。あまり長くしすぎると、キャットウォーク上を全力で走ってしまうことがあり危険です。狭い道を全力で走ってしまえば滑って転んだり落ちてしまったりすることもあるでしょう。猫の反射神経や運動神経が人間より優れているとはいえ、ケガをする可能性もゼロではないので、心配は取り除いてあげたいですね。

もう一つ気をつけてあげたいのがキャットウォークの幅です。一頭しかいない場合なら一頭分の幅があれば問題ありませんが、多頭飼いの場合はキャットウォークの上で猫同士がすれ違うこともあります。喧嘩やじゃれ合いなどによって落ちてしまうことが防げるよう、幅を少し広めに設計しておきましょう。道を枝分かれさせておくのも効果的ですよ！

 

どうしても猫を入らせたくない場所にはのぞき穴を付けてあげる

猫にイタズラされたくないコレクションがある、仕事に関する大切な資料があるなど、どうしても猫に入ってもらいたくない部屋がある場合もありますよね。こればかりはさすがにどうしようもありませんので、猫がうっかり入らないようにロックを付けたり、ドアノブを猫が開けられないものに交換する等の対策をする必要があります。

しかし飼い主の姿が見えなくなると猫は寂しがってしまうもの。ドアの前で鳴く猫の声を聞いていると、こちらも寂しく胸が締め付けられるような気分になってしまいます。そんな場合は壁やドアにのぞき穴を作ってみるのはいかがでしょうか？これならあなたが部屋にこもっている時もお互いに姿を確認できて安心できますね。

 

サンルームを設けてあげる

自由に家と外を出入りしている猫もいますが、猫を外に出してしまうと事故にあったりしてケガをする可能性が格段に高まります。そのため猫の安全を第一に考えるのであれば室内飼いが基本。しかしこれは同時に猫の自由を奪うことにもなってしまいます。

そこで導入をおすすめしたいのがサンルーム。フェンス等では簡単に通り抜けたり飛び越えたりされてしまいますが、全面ガラスに覆われたサンルームであれば外に逃げ出す心配がない上、猫は外の空気や景色を味わうことができます。

 

 

人も猫も快適に過ごせる家にしてくれるリフォームを！

猫だけに限った話ではありませんが、リフォームを行う際は人間の都合だけでなくペットの習性や好みを考えておくことも重要です。人間だけの都合を考えてもいけないし、猫ばかりを優先してしまっても飼い主である人間がストレスを感じてしまいます。

人と猫が快適に一つの家で暮らしていくことは十分可能。お互いがストレスなく楽しく暮らせる家づくりを、ぜひリフォームで実現してみてはいかがでしょうか。