自宅のお風呂はDIYでリフォーム可能?具体的な方法を紹介
長年同じ家に暮らしていると経年劣化で気になる箇所が出てきたり、多少の不満を感じる部分が出てきたりするものです。「気にはなるけどリフォームを依頼するほどではない」と考えたときに「もしかしてDIYでなんとかなるのではないか?」と考える方もいるでしょう。DIYであれば作業員の人件費や手数料がかからない分、上手くいけばお得にリフォームできるかもしれません。
そこで今回ご紹介するのが“お風呂場のDIY”リフォーム。素人がやっても問題ないリフォームとはどのようなものか、またどこからは手を付けるべきでないのかについて解説します。
自宅のお風呂はDIYでリフォームは可能か?
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結論から言えば可能です。もちろん何もかもできるとはいきませんが、おそらくあなたの思っている以上に幅広いリフォームが行えます。
ただ、当然ながらDIYは自己責任となります。失敗して元に戻せなくなったりケガをしてしまったりというリスクは拭いきれませんが、それでも安く仕上げられるのは大きな魅力。腕に自信があるのであれば挑戦する価値は十分にあります。
今回は建築などの知識がない一般の方でも比較的簡単にできるDIYリフォームの方法をご紹介します。
DIYで可能な浴室リフォーム
壁・床
もし浴室の壁が塗装で仕上げられているのであれば、その上に別の塗料を塗りなおすのは難しいことではありません。まずは塗装する壁面以外にマスキングテープを貼り、塗料がはみ出るのを防ぎます。次に塗装面に下塗り剤を塗って5時間程度乾燥させ、さらに仕上げの塗料を塗って乾かせば完成です。下塗り剤を塗らなければ上に塗った塗料が上手く馴染まず、剥がれやすくなる可能性があるため忘れずに塗ってください。
マスキングテープと下塗り剤はホームセンターなどで購入可能です。店によってはマスキングテープを養生テープ、下塗り剤をシーラーやプライマーと表記していることもありますが同じものだと考えて問題ありません。不安であれば担当の店員に教えてもらいましょう。
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壁が塗装仕上げではなく、パネルやシートが貼られているタイプだという方も多いでしょう。この場合は上から別のパネル・シートを重ねるという方法があります。あまり見かける機会はないでしょうが、浴室用のパネル・シートは市販されて一般に出回っているもの。購入したパネル・シートは好きなサイズにカットできるので、浴室の壁に合わせて切って貼り付けます。
注意するべきポイントは、パネル・シートを貼り付ける前に壁の汚れをしっかりと落とすことです。特に汚れていないように見えても目に見えない小さな汚れや菌が隠れているため、貼り付けたパネル・シートの裏でカビが繁殖してしまったりパネルが上手く接着できなくなったりということになりかねません。一度貼り付けたパネル・シートを剥がすのはかなり手間がかかりますので念入りに掃除してから作業を行いましょう。
また貼り付けたパネル・シートと元の壁の間に水が入らないように対策するのも重要。どうやっても隙間はできてしまうので、ここはコーキング剤を使って埋めます。コーキング剤は浴室から壁の外や床の下に水分が漏れないようにするもの。一般的にパッキンと呼ばれる部分に相当します。コーキング剤については後で詳しく解説しますが、一般の方でもさほど苦労せずに扱えるものです。
壁同様、床にも上から貼り付けられるシートが販売されています。リフォームの方法も壁とほぼ同じ。サイズに合わせてカット・貼り付けをし、コーキング剤で隙間を埋めれば完成です。
床や壁、浴槽の隙間
先ほども説明したコーキング、いわゆるパッキン部分のリフォームについてです。長年暮らしている家では特に無理矢理剥がしたわけでもないのに、少しずつコーキングが剥がれたり隙間ができたりします。これは経年劣化ですから仕方ありません。しかしそのままにしていると浴室内の湿気や水分が隙間に入り込み、内部にカビが発生したり柱がもろくなったりというリスクがあるのです。
この程度であれば大がかりな作業も必要なくリフォームが可能です。まずは補修する部分のコーキング剤をカッターなどで剥がします。一度にペロッと剥がれれば良いのですが、ボロボロと千切れてしまうためなかなか根気のいる作業です。休日など十分時間が取れる時に行うことをおすすめします。
コーキング剤を剥がし終えたらマスキングテープで隙間以外の部分を隠します。地味な作業ではありますが、この作業が上手くできているかどうかで仕上がりが大きく変わる重要なポイント。できるだけ丁寧に行うよう心がけましょう。
後は隙間にコーキング剤を埋め込んで伸ばし、マスキングテープを剥がして乾燥させるだけです。コーキングが完全に乾燥するまでは3日、4日ほどかかります。しかし表面は半日ほどで乾燥するので、午前中に作業を終わらせられればその日のうちにお風呂を使うこともできるでしょう。
コーキングについて
今回紹介したお風呂のDIYリフォームでたびたび登場したコーキング。ホームセンターならどこでも売っているものではありますが、聞き馴染みがないという方も多いでしょう。お風呂場のDIYには欠かせない道具ですので少しだけ詳しく解説します。
コーキング剤
コーキング剤はパッキンの部分そのもののこと。店頭では円筒上の容器に入れられており、容器から出されたときはボンドのような粘性のある液体で、乾燥すると固まる性質をもっています。店によってはシーリング剤として販売されていることもあるかもしれませんが、ほとんど同じ意味として使われているのでDIYをするレベルであれば気にする必要はありません。
コーキング剤にも種類はいろいろありますが、浴室のDIYで使うときは防水タイプのものを選びましょう。値段は数百円程度です。
コーキングガン
コーキング剤を使うために必要な道具です。コーキングガンの上にコーキング剤の容器を装着し、引き金部分を引くことでコーキング剤を容器の先端から押し出します。コーキングガンがなければコーキング剤は使えませんので忘れずに買っておきましょう。これも数百円で購入できます。
コーキング用のヘラ
一般的なヘラと用途は同じです。押し出されたコーキング剤を伸ばして使うときに役立つのがこのヘラ。もちろんこれがなくても指で伸ばせば済む話なのですが、ヘラを使った方が仕上がりはきれいになります。百円程度で購入できますのでついでに買っておきましょう。
DIYをするべきでない場合
バスタブ
言うまでもなく一般的な床と一体になっているようなバスタブをDIYでリフォームすることはできません。無理して手を加えたところでバスタブが使えなくなってしまうだけです。最悪の場合、水道管を破裂させてしまうなどの危険があるため絶対に手をつけないでください。
猫足や置き型と呼ばれるような床とバスタブが分離しているものであればリフォームは比較的簡単です。とはいえそれはプロがリフォームをする場合の話。絶対にできないとは言い切れませんが、とても大変な作業であることに変わりはありません。途中で無理だと諦めてしまう可能性が非常に高いので、バスタブをリフォームする場合は素直にリフォーム業者に依頼することをおすすめします。
少しでも自信がない場合
「自分にできるだろうか」「失敗するかもしれない」と思う時点で成功率は高くありません。仕上がりが不格好になるかもしれませんし、無駄に材料費がかかることもあるでしょう。最初から業者に依頼した方が安かったということにもなりかねません。
「これはいけそうだ」と思えないなら無理せず業者に依頼しましょう。失敗したときも無理に自分で直そうとしてはいけません。悪化する前にプロに相談することをおすすめします。