リフォームで壁紙を張り替えたい!工事費用の相場と壁紙を賢く選ぶポイントについて解説!

新築から10年、15年と時が経ってくると、住宅内のさまざまな場所で傷みや劣化が目立つようになりリフォームを検討する時期に入ってきます。壁紙もそんなアイテムのひとつ。居室と水まわりなど、部屋の用途によって傷み具合や劣化のスピードは違いますが、傷みや劣化が出てくると部分的な補修をするよりも全体的に張り替える方がコストパフォーマンスはいいと言えます。

 

壁紙が黒ずんできた、傷みがひどくなってきた、そんな理由で張り替えたいと思いながらも気になるのが工事費用ですね。実際に壁紙を張り替えるとどれくらいの費用がかかるのか、壁紙の張り替え工事の費用相場と安く押さえるポイントについて解説していきます。

 

壁紙の張替え工事にかかる費用の内容は?

壁紙を張り替える工事費用には、壁紙本体の価格と、壁紙を張る施工費の大きく2つが含まれています。

壁紙本体は多くの種類があり、グレードもさまざまです。ビニール製か、紙製や布製かといった素材による差もありますし、機能性壁紙を選ぶと一般の壁紙よりもやや高くなります。どういったタイプの壁紙を選ぶかによって、壁紙本体の価格は変わると思っておきましょう。

施工費に含まれるのは、リフォームの場合だと今の壁紙をはがす、はがした後の壁下地を調整する、新しい壁紙を張るといった作業にかかる費用です。壁下地の調整というのは、新しい壁紙を張った際に壁紙をはがして出る凹凸が目立たなくなるよう、凹凸を取って平らな状態にする作業です。選んだ壁紙によっては凹凸が目立つため、リフォームで壁紙を張り替える際にはとても大切な工程です。

その他、壁紙を張り替えるために大型家具を移動させ、また戻す作業が必要な場合は家具移動費が別途加算される場合があります。

 

壁紙の張替え工事にかかる費用の相場は?

一般的に、壁紙の張り替え工事の費用は材工一式、つまり材料である壁紙本体と施工費とを一式にまとめた形で提示されます。m単位で積算される場合と、㎡単位で積算される場合とがあり、特に統一されていませんので、どちらの単位で積算するかは施工業者によって異なります。

 

たとえば6畳の居室の壁と天井を全面張り替えする場合、施工面積としては40㎡前後あります。スタンダードのグレードの壁紙だと1㎡あたり1,000~1,200円、ハイグレードの壁紙だと1㎡あたり1,500~1,800円というのが相場ですから、スタンダードのグレードの壁紙にすると4~5万円前後、ハイグレードの壁紙にすると6~8万円弱というのが工事費用の相場と考えておけばいいでしょう。

 

梁や柱型が出ている、天井高が一般的な住宅より高いといった条件があると、真四角の部屋よりも施工面積が増えますから相場よりは高めになります。施工業者にきちんと現場調査をしてもらって、施工面積を計算してもらうといいですね。

 

どんな壁紙を選ぶと工事費用を抑えられるの?

先ほども少し述べたように、工事費用は選ぶ壁紙のグレードによって変わります。単純に、国産品の安価な価格帯の商品を選べば、輸入品の高い価格帯の商品を選ぶよりも全体の工事費用は抑えられます。

ただし、せっかくリフォームをするのですから、単純に壁紙をきれいにするだけが目的ではない場合も多いでしょう。部屋全体の雰囲気を変えたいので壁紙のデザインにこだわりたいというケースや、快適に暮らしたいので汚れが落ちやすい機能などがついた壁紙を使いたいというケースも多いです。

 

壁紙の張り替えは短いスパンでも10年に一度程度。今リフォームで壁紙を張り替えたら、向こう10年はその部屋で生活することになりますね。その10年を快適に過ごすために多少の金額アップが納得できるなら、壁紙のグレードや機能にこだわるのもいいのではないでしょうか。毎日長い時間を過ごす場所だということも考えて、自分や家族の希望に合った壁紙を選ぶことが大切です。

 

また、工事単価という面で考えると、工事は一括で依頼する方がコストは抑えられます。たとえば壁紙を張り替えたい部屋が3ヶ所あったとして、一括で依頼すると養生費や諸経費、家具移動費といった施工費以外の費用は1回の支払いで済みます。しかし間を置いて複数回に分けて依頼すると、これらの費用はその都度支払わなければいけません。結果として、施工面積は同じでも全体の工事費用には差が出てきますから、工事費用を抑えたいなら全体にかかる費用で検討するようにしましょう。

 

工事費用と仕上がりのバランスを考えよう

壁紙 コスト

https://refopedia.jp/switch-plate

 

リフォーム工事で壁紙を張り替えた後でよく言われるのは、「壁紙を張り替えた部屋と張り替えなかった部屋との差が大きい」というものです。リビングダイニングと隣接したキッチン、寝室と廊下、洗面室とトイレなど、壁紙を片方だけ部分的に張り替えたことで隣接した部屋がより古ぼけて見えてしまうという失敗は、部分リフォームではよくあります。

 

とりあえず一番傷んでいる部屋の壁紙だけ張り替えて工事費用を抑えよう…という考えは自然なことではありますが、結果としてより新旧の差が目立って落ち着かなくなるといった問題につながる可能性は少なくありません。一見きれいなように見えても、新品の壁紙と比べるとやはり退色や劣化が起こっていることがはっきり分かります。

 

同じ視界に入ることが多い部屋同士ならまとめて壁紙を張り替えることも検討しましょう。まだ使えそうだから部分的に張り替えたいというのであれば、既存の壁紙と似た色や質感の壁紙を選ぶと差が出にくくなり、不満につながる可能性も低くなるでしょう。

 

これは壁紙だけでなく、家具やカーテン、照明器具でも同じようなことが起こり得ます。特にカーテンは壁面に接していることもあって、差が目立ちやすいアイテムです。部屋全体の壁紙を張り替えると少なからず雰囲気は変わりますから、同じタイミングでカーテンを新調するのもおすすめです。

特に必ずチェックしておきたいのがコンセントプレートと窓枠です。ほとんど傷んでいないように見えても退色は進みますので、壁紙が新しくなると退色していることがよく分かる部分です。壁紙を張り替えた部屋については、コンセントプレートの交換や窓枠の交換もしくは再塗装といった作業も同時に検討しておくといいでしょう。

 

さらに、壁紙の張り替え時に壁紙を選んで決定する際は、必ず大判のサンプルでの確認は不可欠です。サンプル帳の小さなカットサンプルでは、実物本来の色や質感をほとんど把握できません。せめてA4サイズ程度のサンプルを取り寄せて、実際に張る部屋の壁に当て、遠目からチェックして色や柄の見え方を確認することをおすすめします。

 

部屋に入ってくる自然光がどれくらいか、夜につける照明の明かりはどんな色か、周囲の床や建具の色はどんな色かなど、条件によって同じ壁紙でも見え方が少しずつ違います。ハイグレードの壁紙とスタンダードのグレードの壁紙とで色や柄が似ているサンプルをそれぞれ取り寄せてみて、似たような仕上がりイメージであればスタンダードなグレードにすることでコストダウンできます。

上手にサンプルを活用して、コストダウンできるところがないかをチェックしてみましょう。

壁紙が新しくなると、見た目が美しくなるのに加えて気分も明るくなるもの。さらに工事費用が予算内におさまればさらにうれしいですね。ひとつひとつの工夫は小さくても、積み重なると大きなコストダウンにつながりますので、この記事で紹介した内容を参考に満足のいく壁紙リフォームをしてみてくださいね。



Page Top