水廻りリフォーム費用・期間は？水廻りリフォームの施工事例や失敗しないためのコツをご紹介！

一般的には、キッチン・お風呂・洗面台 ・トイレ の4つのことを水廻りと表現します。

水廻りの使い勝手や清潔感は、暮らしの快適さに大きな影響を及ぼすといわれています。もし、築年数の古い住宅だった場合も、水廻りを新しくすることで、より長く気持ち良く暮らせるでしょう。この記事では、水廻りに関わる施工事例・費用相場、失敗しないためのポイントなどをご紹介します。

水廻りリフォームをするタイミングはいつ？

先に述べたとおり、住宅における「水廻り」とは、キッチン・お風呂・洗面台・トイレ の4カ所をいいます。水廻りは、一般的に新築から15～20年程度経ったら入れ替えなどすべきと言われています。

水廻りは表面的にはまだまだ使えるように見えていても、ヒビ割れやコーキングの切れ目から水が入って内部腐食が進んでいたり、劣化や老朽化が進んでいたりするからです。また、家族構成や生活スタイルの変化により不便さを感じることも出てくるでしょう。

水廻りリフォームにかかる費用は大きく分けると、本体費用・工事費用・諸経費の3つです。これらは、キッチンや便器などの本体のグレードや、工事の規模によって費用が変動します。

水廻りリフォーム1.キッチンのリフォームの特徴

水廻りの代表といえば、キッチン。こちらの工事は、ただ単にシステムキッチンを古いものから新しいものへ取り替えるようなケースだけではありません。家族構成の変化や生活スタイルの変化などによってI型からU型へとキッチンの形状自体を変えたり、食洗器やIHクッキングヒーターなどを取り付けたりする簡易的な工事もあります。

システムキッチンを入れ替えるとキッチンのスペースが広くなり、また、機能も充実することで使い勝手が向上します。どのようなグレードの製品を選ぶかによって費用は大きく変動しますが、安いものであれば費用を50万円程度におさえることも可能です。

システムキッチンを入れ替えると同時にレイアウトまで変更する場合は、水道や配管の工事・キッチンの拡大・場所移動に伴う内装工事まで必要なケースがあります。この場合は、費用が100万円以上、場合によっては200万円を超えることもあるでしょう。工期は規模によって前後しますが、目安は大体1週間～2週間ほどといわれています。

キッチンのリフォーム費用内訳と相場は？

一般的なキッチンリフォームの総費用相場はおおよそ50万～200万円。その内訳は、システムキッチンの購入費・配管工事費・内装工事費や既存のキッチン撤去費などになります。

キッチン自体を入れ替える工事の場合でも、設置場所を変えずにシステムキッチンのみの入れ替えにすれば、商品価格にプラス10万円程度、総額50万～70万円程度で工事ができます。しかし、古い壁付けI型キッチンを対面式に変える場合には、配管工事や内装工事が発生しますので、大体100万円の予算を見込んでおいたほうが良いでしょう。

また、レイアウトの変更やキッチンを1階から2階へ移すなどの大規模な工事をする場合には、工事費用が膨らむことが多いので、場合によっては150万～200万円ほどかかることがあります。

他にも、食洗器やレンジフードといったオプションを追加する場合は、その分の費用がプラスされます。

水廻りリフォーム事例『キッチン』

独立していたキッチンとダイニングスペースとを繋げた事例をご紹介します。システムキッチンは比較的新しかったため、キッチンそのものは活かし、周囲との調和を取りました。キッチン収納部分に木目調のダイノックシートを使用することで、温かみのあるキッチンスペースへと生まれ変わらせました。

そして、完全に壁付けだったキッチンのシンクや作業台部分の壁を抜き、ダイニングと繋げる対面式に仕様を変更。開放感と部屋全体としての一体感を生み出したこの工事にかかった費用は総額約80万円です。

次にご紹介するのは、完全に孤立したキッチンのリフォーム事例です。収納スペースも少なく、不便な空間となっていたところを明るく開放感のある空間に変え、さらに作り付けのカップボードも新調しました。対面式キッチンにしましたが、キッチンのレイアウトを完全に変えることになったので、工期は2カ月ほど、費用は約200万円と比較的大掛かりな水廻り工事となりました。

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水廻りリフォーム2.お風呂のリフォームの特徴

現在のお風呂の主流は、システムバスになっています。システムバスは、壁や床まで含めたお風呂場全体がセットになっているタイプのもの。別名ユニットバスとも呼ばれています。一方、壁や床などをすべてオリジナルで組み上げていく方法が在来工法と呼ばれるもので、現在でもシステムバスを入れることができない造りの家などで、この方法が取られます。

システムバスを利用したリフォームは、あらかじめ工場で作られた部品を組み立てる作業となりますので、工期が短く済むのが最大のメリットです。機能面でも優れており、気密性や断熱効果の高さから人気が高まっています。

お風呂のリフォーム例としては、在来工法からシステムバスへと替えるものや、浴室壁面・床面の張り替え、浴槽の交換、バリアフリー化などが例として挙げられます。また、浴室と接している場合が多い洗面所やトイレも同時にリフォームしてしまうケースも多いようです。

水廻りの中でも特に、お風呂回りを新しくするとより快適な生活を送れるだけではなく、断熱など性能が向上するので光熱費の節約にもつながります。また、近年話題になっている急激な温度差によって発生する“ヒートショック”も防ぎ、安全性の高い浴室を実現するといったメリットも期待できるでしょう。

お風呂のリフォーム費用内訳と相場は？

お風呂場のリフォーム費用の相場は50万～150万円程度といわれています。価格が変動する要因としては、基本的な部分ではユニットバスや床のグレード、浴室乾燥機の有無などが挙げられます。さらにジェットバスや浴室内スピーカー、テレビなどのオプションをつけるかどうかでも変動するでしょう。

費用の内訳は、既存浴室の解体工事費が10万～15万円程度、仮設工事費が2万～3万円程度、内装工事費に2万～3万円程度、給排水工事費が7万～9万円程度、ユニットバス本体費用が30万円程度～、そしてユニットバス取付工事費が5万～10万円程度といったところです。ほかにも、取り入れるオプションなどによっては別途発生する費用もあるでしょう。

このなかで、特に価格差が大きいとされているのがユニットバス本体です。耐久性に優れ、カラーやデザインが豊富なFRP浴槽、断熱性・保温性に優れたステンレス浴槽の場合だと約20万円程度～、汚れにくいホーロー浴槽で約40万円程度～、肌触りの良さやFRP以上の耐久性を持つ人工大理石浴槽で80万円程度～が相場です。

水廻りリフォーム事例『お風呂』

在来工法で作られたお風呂場に断熱材を導入、そしてユニットバスへと交換したこちらの施工事例だと、工期が7日間～、費用は150万円でした。築30年のお風呂場でしたが、現在主流となっている縦長の浴槽へとチェンジしたことで、快適さがアップしました。

同じく築30年で「寒さと安全面をどうにかしたい」との要望でしたので、ステンレス浴槽を解体し、断熱材を入れ、防蟻工事・木部補修を行い、サッシの入れ替えや目隠しルーバーなどを取り付けて安全面を向上させました。最新バスへの変更となりましたが、施行期間は約2週間、費用は160万円でした。

他にも、築40年でステンレスの浴槽を思い切ってなくし、シャワールームとして改装したケースもあります。1坪分のスペースに、安くてキレイなシャワールームを作りました。工期は3日間程度で、費用は30万円と手軽にできた水廻りのリフォーム事例となりました。

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水廻りリフォーム3.洗面台のリフォームの特徴

洗面台のリフォームについては、生活動線の中で「ちょっと手を洗いたい」という場所に手洗い場を作るだけのような工事から、既存の洗面台を新調したり、ダブルボウルにしたり、場合によってはすべて造作で作成する工事まで、幅広い種類があります。また、お風呂場・脱衣所をまとめてリフォームするケースも少なくありません。

今まで洗面台がなかった場所に新たに洗面台を増設する場合、1階だと工期は3～4日ほどですが、状況によっては大きく変わる事もあるでしょう。戸建てなど、1階にしか洗面台がない場合だと、2階の寝室付近にもうひとつ洗面台を新設すれば、朝の忙しい時間帯でも洗面台が混雑するのを防ぐことができるため、家族全員が生活しやすくなるでしょう。

※2階に設置する場合、配管があるかどうかで工期は大きく異なります。

ボウルと鏡、キャビネットがセットになったユニットタイプだと、三面鏡や壁出し水栓シャワー付きのものが選べるなど、生活スタイルに合わせて便利な洗面台を選ぶことができます。

また、洗練されたデザインの多い、カウンタータイプの洗面台にすることで、収納スペースを広く取ることもできるでしょう。

洗面台のリフォーム費用内訳と相場は？

洗面台のリフォーム費用は、水回りリフォームの中では比較的安価な10万～50万円が相場です。費用を左右するものは、洗面台のグレードやミラー、シャワー水栓の設置、収納の有無・大きさなどです。同時に床面の張り替えを行う場合は、追加費用がかかります。

既存の洗面台がある場合には、その撤去費用と処分費用として約3万～5万円が必要になります。洗面台本体の費用はグレードにより異なりますが、最も間口の狭い500ｍｍサイズでは4万円程度で販売されています。最も普及している750mmサイズで6万～10万円程度、さらに大きく高級感のあるものでは50万円以上の洗面台もあります。

ただし、専門業者にリフォームを依頼すれば、洗面台の本体価格を割引で購入できる場合が多いようです。また、床の張り替えをする場合だと、さらに約2万～5万円プラスとなります。

水廻りリフォーム事例『洗面台』

古く収納スペースがない不便な洗面台をリフォームした事例では、収納キャビネット付きの洗面ボウルに交換し、洗面所の壁や床も張り替えて温かみのある空間を演出しました。工期は3日、費用は30万円程度になりました。

他にも、戸建ての2階に新たに洗面台を設置したケースもあります。設置場所が問題となりましたが、2階から3階へと上がる階段下のデッドスペースを有効活用したので、トイレに隣接した手洗いボウルのみのシンプルな洗面台を設置しました。工期は10日間、費用は60万円ほどになりました。

間口は広いけれど、収納スペースが少ない洗面所を新しくする工事では、幅広の間口を目いっぱい使って、洗面ボウル下に収納スペースをしっかり確保しました。さらに、洗面所の雰囲気の暗さが悩みだったため、壁や床材の張り替えも同時に行い、ウッディでサウスウエスタン調の洗面所に一新しました。工期は2週間で、費用は約100万円でした。

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水廻りリフォーム4.トイレのリフォームの特徴

トイレのリフォームの種類にも幅があります。小規模なものでは便座の交換のみというケース、大掛かりなものでは便器自体の交換だけにとどまらず、床や壁の工事を含むものまで、ニーズによってまちまちです。

トイレリフォームの中で、最も多く行われるのが便器自体の入れ替えです。最新の便器は節水機能が搭載されているものがほとんどなので、暖房便座やウォシュレット機能はもちろんのこと、洗剤を入れておけば自動洗浄してくれるという優れものまで販売されています。

使用年数が増えるほど、家庭の掃除ではどうしても落としきれない汚れが出てきてしまうのが水廻りの悩みです。なかでもトイレは汚れが気になる場所と言われており、可能な限り清潔感を保ちたい場所です。便器だけでなく、床や壁クロスも新しくすれば、見た目がキレイになると同時に気になる匂いもなくなるので、まったくの別空間として生まれ変わらせることができます。

トイレのリフォーム費用内訳と相場は？

トイレのリフォーム費用の相場は10万～50万円ほどと言われています。価格変動がある理由としては、便器のグレードや床・壁のクロス交換の有無などによって費用が変動するからです。また、今までトイレがなかった場所に新設する場合には、追加の工事費用もかかるでしょう。

具体的な目安としては、既存のトイレ撤去費用が約4万円と言われており、新たなトイレの設置費用が約5万円、給排水管工事に約1万円、壁や床のクロス張り替えが10万円程度です。それに加えて、便器本体価格が20万円前後ですので、総額は40万円ほどになります。

実際の工事費用の目安としては、便座のみの交換であれば約15万円、便器ごと交換すると約30万円です。費用がかかると言われているリフォームの種類だと、「和式トイレから洋式トイレへのリフォーム」「新たにトイレを新設する場合」で、これらのケースでは約60万円かかることもあります。タンク式トイレをタンクレスにしてトイレ内を広くし、手洗い場を新設する工事も行った場合などの費用は、約45万円が相場となっています。

水廻りリフォーム事例『トイレ』

一例をあげると、便器を最新式のものに替え、壁と床のクロスも張り替え、紙巻器とタオルリングを新たに付ける工事があります。こちらの場合だと、工期は1日、費用は25万円ほどです。

匂いの気になるトイレ空間に、常時換気機能を取り入れた工事もあります。便器もタンクレスにすることで空間を拡げ、雰囲気のくらい室内を明るく爽やかにするため、こだわりのタイル貼りにしました。こちらは、汚れにくく掃除がしやすいトイレに生まれ変わらせるトータルリフォームでしたが、工期は約3日間、費用は約75万円と、短期間でリーズナブルに実現できた事例となりました。

また、家全体のリフォームに伴ってトイレ空間を新しくしたケースでは、狭く、無機質だったトイレの空間を広くし、ブルーを基調とした爽やかなトイレに生まれ変わらせるべく、タモ材などを使用しました。明かりは間接照明を採用し、柔らかい雰囲気になるようにプランニング。他にも、ガラスの洗面ボウルや収納庫を取り入れ、便利で使いやすくするとともに、基本的な節水機能を備え、掃除のしやすさも重視した便器を導入しました。工期は家全体のリフォームとあわせて約1カ月、トイレ自体にかかったリフォーム費用は約80万円となりました。

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水廻りリフォームで失敗しないためのポイント

最後に、水廻りを工事する際に気を付けるべきポイントについてお伝えしていきます。

水廻り4点セットでまとめて依頼すれば、安価で済むのでおすすめ！

戸建てでもマンションでも、水廻りについて不具合を感じ始めるタイミングは同時に起こる場合が多くあります。具体的な例を挙げると、キッチン・お風呂・トイレなど複数の場所で、パッキンの緩みや金属部品の摩耗、汚れや腐食などのトラブルです。初期トラブルは小さな不具合であったとしても、年数がさらに経過すれば通常使用に支障をきたしはじめるので、本体の古さに不便さを感じることも増えるでしょう。

そのため、水廻りのどこかに不具合が生じたら、ほかの場所もまとめて修理・入れ替えするのがおすすめです。キッチン、お風呂場、洗面台、トイレの4カ所のリフォームをまとめて業者に依頼すれば、資材の仕入れや排水管施行工事のコスト削減が可能となりますので、結果的に依頼者が支払う費用も安くなるでしょう。また、個別に工事するより、工期が短く済むのもメリットのひとつです。

昔はそれぞれが独立していた水廻りですが、今はお風呂場の手前の脱衣所を広くして洗面台を設け、そこにトイレが設置されていることが多いでしょう。レイアウト的にも、そのような背景からも、水廻りの工事をする場合は、同時リフォームが理にかなっていると言えます。

4カ所の水廻りそれぞれを個別に工事する場合だと費用がかさみますが、一度に行えば合計で約150万～300万円ほどになり、比較的安価におさえることができます。

現状のデザインや動線を考えた水廻りの設計にするには？

水廻りリフォームを業者に依頼する際には、現在不便に感じているポイントや、希望する機能、想定している使い方などを業者に伝えましょう。経験と実績が豊富な専門業者なら、悩みを解決するためのプランや最適な製品を提案してくれるはずです。

しかし場合によっては、業者にとって都合の良い工事内容やメーカーを勧められてしまうケースも否定はできません。最悪の場合、見た目のバランスや使い勝手が今よりも悪くなってしまう場合もあるでしょう。そうなってしまっては、せっかくのリフォームも台無しですよね。

そのようなケースにならないためにも、水廻りのリフォームを依頼するときは、こちらの要望をきちんと聞いてくれる業者を選びましょう。プランナー、現場監督などを分業している業者が一般的ではありますが、できれば一貫して同じ担当者が窓口となってくれる業者が理想的です。そのほうが依頼者にとってもコミュニケーションが取りやすくなるでしょうから、依頼者が思い描いている具体的なイメージも伝えやすくなるでしょう。

保証やアフターサービスも要チェック！

事前に十分な打合せをしてしてから臨む水廻りのリフォームではありますが、完成後に思わぬ不具合や、「イメージと違った」というトラブルが生じるケースもあります。そんなときのための保証やアフターサービスがきちんと設定されているかどうかは、水廻りのリフォームをする際に、大切なポイントになるでしょう。

発注するときには、どうしても価格を重視してしまいがちですが、安かろう悪かろうで後悔してしまったという失敗も多いようです。

水廻りをリフォームするということは、今後もその家に長く住むことを想定している依頼者が多いはずです。その場限りではなく、工事後まで安心して長く付き合っていける業者を選び、依頼することが水廻りを工事する上では重要になるのです。

水廻りリフォームの費用内訳と相場は？

ここまで「キッチン」「お風呂」「洗面台」「トイレ」などの水廻りリフォームの相場・依頼する際の注意点について解説してきましたが、実際に水廻りのリフォームをしたいと考えていても予算が限られているという方は多いのではないでしょうか。

そこで最後に水廻り工事箇所毎に、全体の費用相場とどこに費用がかかるのかの内訳を簡単にまとめましたので、ぜひ下記のイラストも参考にしてください。

提案された価格が相場から異常に安い場合などはどんな作業をするのかも見積等で確認をするようにして、しっかりと対応をしてくれる業者なのかを確かめる事も大切になります。

水廻りリフォームは実績の豊富なプロの業者に任せよう！

水廻りに関わるリフォームは、ただ単に設備を新しいものに替えるだけにとどまりません。もともとのデザインや家全体の雰囲気にマッチするかどうかや、住む人の動線を考えたときに不便がないかどうかなどを総合的に検討し、設計・施行する必要があります。後悔することなく、満足できる水廻りのリフォームをしたいならば、実績豊富で信頼のおけるプロに依頼するのがおすすめです。

※リフォームやリノベーションの費用は施行する地域によって異なるため、 本記事で紹介した金額は一例としてお考えください。